庭園の工事を依頼しようか考えている人は、現在の庭になにか改善したい点があるのではないでしょうか。造影工事業者に依頼すれば、自宅の庭に合ったデザインを提案してもらえるものの、依頼主としても庭園についての基本的な事柄は知っておいた方が打ち合わせもスムーズに進むものです。そこで今回は、庭園のさまざまな種類について解説していきます。

敷地内での配置による庭の種類とは？

庭は、敷地内のどこに配置するかによって種類が次のように異なります。基本的な事柄なので、庭園の工事を依頼する前に覚えておくといいでしょう。

主庭

「主庭」は、敷地内でメインになる庭を指します。応接室やダイニング、リビングなど住人が長い時間を過ごす部屋に面することの多い庭が、主庭です。そのため、庭の景観が室内からの眺めや印象に大きくかかわるといえるでしょう。

主庭は、家庭菜園や花壇を楽しむスペースにしたり、バーベキューやプールなどで家族が遊んだりするのに使われることの多いのが特徴です。

前庭

前庭は、住宅の正面に作られる庭を指します。「庭先」とも呼ばれ、おもに門をくぐり玄関までのアプローチに設けられることが多いでしょう。来客の目にも多く触れる庭なので、植栽や造作物を工夫するのがおすすめです。

中庭

中庭は、建物に囲まれたスペースに造る庭です。四方を建物に囲まれた「ロの字」型だけでなく、三方を囲まれた「コの字」型、二辺を囲まれた「L字」型の中庭もあります。室内の多くの場所から中庭は眺められることが多く、解放感を得られることでしょう。ただし、外からは目に触れることの少ないスペースなので、プライバシーも確保できます。

中庭を囲むように建物を造ることで、室内の風通しや採光のよくなる効果が得られます。ところが中庭自体は通風・日当たりにやや難があるため、ガーデニングなど草花を育てるのは難しいかもしれません。

坪庭

坪庭は、周囲を垣根や塀で囲った小さな和風庭園を指します。灯篭や飛び石、鹿威しなどを配したり、竹などを植えたりして、和の風情を楽しみます。和室に面して設置すれば、和空間としての統一感が得られるでしょう。

裏庭

住宅の裏手に設ける庭が、裏庭です。前庭が道路に面し人目に触れやすいのに対し、裏庭は人目に付きにくいため、プライベートを確保しやすい庭だといえます。同時に住人にとっても普段目に触れにくい場所であり、ごみ置き場や洗濯物を干すスペースなどに利用されることが多いでしょう。

デザイン別！庭園の種類とは？

庭園にはさまざまなデザインの種類があります。どのようなデザインの庭園の造園を依頼するか、造園工事業者に依頼する前に方向性を決めておくと、打ち合わせがスムーズです。ここからは、庭園のデザインの種類をいくつか紹介しましょう。

和風庭園

日本古来の庭園が、和風庭園です。河川に見立てる「枯山水」や山に見立てた岩石など、自然の風景を草木や岩石などで再現するのが和風庭園の特徴です。また、手水石や飛び石、鹿威しなどを配置すれば、さらに本格的な和風庭園になるでしょう。黒竹の生垣や黒玉砂利などで黒を取り入れれば、近代的なモダンさもプラスできます。

英国式庭園

英国風の庭園は、「イングリッシュガーデン」「ナチュラルガーデン」とも呼ばれます。作り込み過ぎない自然美を追求し、宿根草や多年草、一年草などを上手に組み合わせて四季それぞれ草花が咲き誇るようにするといいでしょう。レンガを敷き詰めたり、ベンチの置けるテラスを設けたりする工事をすれば、一気に英国式庭園の雰囲気が高まります。

リゾート風庭園

東南アジアのリゾート地を思わせる庭園が、リゾート風庭園です。熱帯植物やヤシの木を植栽したり、ウッドデッキやバーゴラを設置したりして、リゾートホテルのような空間に工事で作り上げていくといいでしょう。

南欧風庭園

白い壁と褐色の屋根が特徴の南欧風建築にぴったりなのが、南欧風庭園です。ウッドチップや芝生敷きの庭に、オリーブなど南欧らしい植栽を配し、木目やアイアンのフェンスを設置すると南欧の雰囲気が高まります。

北欧風庭園

スウェーデンやフィンランドなどの北欧風住宅は、近年大変人気を集めています。それに合わせて庭も、シンプルでナチュラルな雰囲気の北欧風庭園も注目を集めています。植物をふんだんに植えて、ブリキの小物を飾ったり枕木を配したりすれば、アンティークな雰囲気たっぷりの北欧風庭園になるでしょう。