造園業者とは、簡単に言うと庭造りを行う業者のことです。しかし、庭造りをする業者には、植木屋やエクステリア業者もあるため、どのような違いがあるのか気になります。また、造園業者を選ぶポイントも知っておきたいところです。本記事では、造園業者と植木屋・エクステリア業者の違い、造園業者を選ぶポイントについてご紹介します。

造園業者とは？

造園業者とは、どのような業務を行うのでしょう。また、植木屋やエクステリア業者の違いを解説します。

造園業者の業務

造園業者の業務内容は、庭園や公園などの緑地空間の設計・施工・維持管理です。クライアントの要望や土地の特性、美観、機能などを考慮して設計します。また、植物の選定やレイアウト、土壌改良、剪定なども造園業者の業務です。そのため、造園業者は植物や土木など、さまざまな知識や技術が求められます。造園業者は「造園施工管理技士」の資格が必要で、無資格者が工事をする場合は10年以上の実務経験が必要です。

造園業者と植木屋の違い

植木屋も造園業者と同様に、庭造りや管理に関わる仕事です。しかし、造園業者と植木屋では、業務において重点を置くポイントが異なります。造園業者は、庭全体の設計や管理などのトータル業務を行いますが、植木屋は剪定や移植など植物管理に特化しています。植木屋は、庭の設計やデザインは行いません。また、植木屋には造園業者のような資格もないため、実務経験があれば開業可能です。植木屋は、造園業務の一部を行う形になります。

造園業者とエクステリア業者の違い

造園業者とエクステリア業者は、建物回りの設計や施工、管理を行う点において同様です。しかし、造園業者は庭周りを主戦場としているのに対し、エクステリア業者は庭も含む建物周り全般に対応します。造園業者は植物や自然景観を中心にした緑地空間の設計・施工を行い、エクステリア業者は建物の外構部分を中心の施工というように住み分けされています。密接に関連しているため、一つのプロジェクトで造園業者とエクステリア業者が協力して作業を進めるのも珍しくありません。

依頼すべき業者の選び方

庭の工事や管理を行う場合、どの業者に依頼すればよいかわからないこともあるでしょう。依頼すべき業者の選び方は、次の通りです。

庭造りをしたい

設計やデザインも含む庭造りを希望する場合は、造園業者に依頼するのが適切です。造園業者は、新しく庭を造る技術や知識を備えているため、イメージを伝えるとそれに見合ったデザイン案を提案してくれます。日当たりや土壌などを考慮して、どの植物を植えるべきかなど、的確な選択ができます。また、植物だけでなく照明設備やオブジェなど、庭の美観や機能を高めるための施工も任せられるので安心です。メンテナンスもできるため、施工から庭の管理までワンストップで任せられます。

庭とエクステリア空間を一緒に造りたい

庭だけでなくエクステリアも一緒に作りたい場合は、エクステリア業者がおすすめです。造園業者は、外構工事を請け負っていないからです。エクステリア業者は、玄関のアプローチやカーポートなどと同時に庭造りも行えます。造園工事とエクステリア工事を別の業者に依頼することも可能ですが、費用が高くなる可能性もあります。1つの業者で施工する方が、コストが抑えられるとともに全体の調和が取りやすくなるでしょう。

造園業者を選ぶポイント

造園業者を選ぶポイントは、次の4つです。

施工事例が豊富

造園業者を選ぶポイントは、施工事例が豊富なことです。施工事例が豊富な業者は、突発的なトラブルへの対応力も高く、安心して任せられます。多くの施工実績があるのは、クライアントから信頼されている証でもあります。施工事例を見て、ご自身が希望するスタイルの造園工事を行っている業者は、仕上がり具合などを予測しやすいでしょう。

資格を確認

造園業者が保有する資格を確認するのも、業者選びのポイントです。個人住宅の造園工事において資格は必須でありませんが、資格を保有している技術者の方が安心です。資格を保有することは、技術力や知識力を測る目安となります。

コミュニケーション

造園業者選びでは、コミュニケーションの取り方も大切です。クライアントの要望をしっかり聞き取り、それに応じた提案をしてくれる業者を選びましょう。コミュニケーションうまく取れないと要望も伝わりにくく、満足できる仕上がりにならない可能性があります。

予算と見積もり

造園業者選びでは、予算内で希望の庭を作れるかどうかもポイントです。複数の業者から見積もりを取ることで相場もわかり、予算内で納められる業者が見つけやすくなります。